GrabDuck

えろまんが☆くろーぜっと

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「じゅうよん。/ドバト」 を読みました。

■ただの芸人じゃなかった!

コミカルなロリ漫画を描くという印象の強かった前作から、斜め上系ギャグセンスを継承しつつ、よりキャラクターの心情に寄り添った新作となっています。

7編+1の物語のうち、5編がJCものと、タイトルの名にふさわしい年齢設定。
もちろん青いセックスには変化も伴うもので、その毒の部分を描いた収録作「擦過傷」のみならず、セックスを通じた少女と男性との関係性の変化が主軸として据えられています。
登場人物の内面描写は女性作家の得意とする所と言われていますが、モノローグの多用などのいわゆる少女マンガ的技法は少なめで、キャラクター同士の対話、そしてここ一番のキメの表情を通じて、変化を浮かび上がらせている点に注目。
隠語連発のさなかに、関係性の変化を巧妙に仕込むそのさまは、センチメンタリズムとユーモアのハイブリッドといって差し支えないでしょう!

・ジゴゴゴ、ジゴゴゴゴ
トカゲ系キモオタと、かしまし娘の”事後の午後”と、その”後”のお話。

実はオトナなキモオタ?女慣れしていないだけだったと思ったりも。陽菜ちゃんもかわいいけど、そんなトカゲ男もかわいい!

ジゴゴゴゴ

収録作の中でも、ひときわキャラが生き生きしてます。
陽菜ちゃんの最後のセリフ、

・・・・・・変わらないものなんてないんだなぁ・・・

今後のその後のその後も/一緒にいようね


というのは、この短編集のオープニングにふさわしい締めくくり。

・夏休み残×1
高校受験生カップルの、最後の夏休み。
寄りかかる
ここの仕草がかわいい。

お互いにものすごく興味がある一方で、テレがあったり、途中で邪魔が入ったりと、なし崩しに最後まで・・・とは行かない、初々しいセックス展開に引き込まれます。
行きつ戻りつのセックス展開に終止符を打つのがヒロインの腹ゲリ!

腹ドン
正直ワロタ

・卒業列車
百合導入

卒業前に通学生四人組が、最後に馬鹿なことをしようよ!というお話。百合。
ガラガラの通学列車で、陰部撮影やら相互手マン、貝合わせに乳繰り合いを繰り広げる仲良し四人組。
その閉めは、ひだりちゃん(処女)を、アキラ(ビッチ)の歴戦バイブによって処女貫通することだった・・・。
ひだりちゃんにシンクロして、全身を仲良しの女の子たちにいじくりまわされる快楽をご堪能あれ!

バイブセル
正直ワロタ(二回目)

・A:アイ
執事型アンドロイド、”ロイド”が壊れてしまったその理由は・・・?
A:アイ

そんな謎を解き明かすために、彼の言うがまま、”メイド”の”ロボット”を演じるお嬢様。
逆転した支配/隷属関係の中で訳も分からぬまま犯されるのは、むしろ快楽を催す最大の興奮材料でしょう!
役割の転換によって、相互の思いが通じ合ったとき・・・ロイドは腹上死、そしてアイだけが残った。
良質のSF作品としても読める佳作です。

・擦過傷
抜けなくてごめんなさい!と著者によるあとがきには書かれていたものの、個人的なマイベスト。
暴走する幼い性リビドー、戸惑う小学生二人のすれ違いを描いた良作。
擦過傷1
小学校高学年くらいのころって、女の子の方がなんに付けてもオトナで、僕らは”男”と”男の子”の間で自尊心を揺さぶられる季節でしたよね。
とはいえ、梨乃ちゃんは大人びているというよりはちょっとぶっ飛びすぎているわけですが(別の意味で苛立っちゃうかも・・・w)。

性の暗い部分を描いたテーマでも、シリアスになりきらず描けるのは、強みでもあり弱さでもあるか。
この作品に関しては、もっともっと画面に余白を持たせて入り込む余地を持たせてほしかった・・・とも。
とはいえ、大好きなはずの彼氏に、望まないレイプ、そして膣内射精をされてしまう絶望を叫ぶにいたる流れは圧巻。
擦過傷レイプ
前出のコマと比較しての心情の変化はぜひ読んで確かめて頂きたい。

・女王様プレイプレイ
女王様プレイを(男性がすべて主導権を握って)プレイする、という意味と、女王様をレイプするプレイというダブルミーニングと解釈。

女王様プレイプレイ
明確にレイププレイの始まる決定的一コマ!

メタにメタを重ねるというのはシャレの技術の一つ。
り前々作直系のギャグとエロの調和を自然体でやってのけるセンスは高く評価したいです。
家庭教師の先生が連発する解説隠語にばっちり肯首しながら怒棒を扱けます。
男根をしっかりと感じ取れる一作。

・僕らの世紀末

ソーシャルゲームサイトで釣り上げたバージンガールは、世界の終わりを夢見ていた。

僕らの世紀末

僕らの世紀末 プレアデス

2012.5.22が巷で話題になる今日この頃。
今朝の金環食を二人はどんな気持ちで見つめたのでしょうか。
あるいは、もう二人一緒ではないのかもしれません。
どうせいつか終わる、くだらない世界を生きていくために。
ひょんなことで終わってしまう、この日常を愛するために。

・・・そんな詩的な気分にさせられる、少し乱暴だけれど世界をつなぐ二人のセックスが繰り広げられています。

ズバ抜けた言語感覚と、愛すべきキャラ造形が炸裂した「じゅうよん。/ドバト」のレビューでした。
カバー裏に紹介されていたボツネタみたいな斜め上系作品集もいつかは期待したいところ!